◆はじめに
酸欠人間=体内の酸素濃度が不足している人は、知らず知らずのうちにさまざまな悪影響を受けているのです。空気中の酸素濃度は地球上のすべての生物に平等に与えられているのに、どうして人によって酸素が不足してしまうのでしょう?それは「鉄分不足」と「浅い呼吸」が問題なのです。
酸欠人間であることで受ける悪影響は深刻ですが、酸欠を解消するのは意外と簡単にできます。
診断結果で酸欠人間だと言われた人は、以下の3つの対策を実施しましょう。
その1) 「ヘム鉄」のサプリメントを摂る
その2) 1日に最低3回大きく深呼吸をする
その3) ブラブラ散歩する
まずは、対策コラムを読んで酸欠人間のメカニズムや原因を知りましょう。そして、簡単にできることばかりなので、対策をちゃんと実行して酸欠人間からサヨナラしましょう。
◆酸欠人間が急増中!
これは、新紙幣の肖像画にもなった、かの有名な野口英世博士の言葉。酸素不足、つまりは酸欠人間であることが全ての病気の原因であると言ったのです。
すぐに疲れる
ダイエットしてもなかなか痩せない
いつも集中力がなく頭がぼーっとしている
これはそういう体質だと思って諦めていた人も多いのでは?しかし、これは体質のせいではなく、酸欠人間であることが問題だったのです。そして、最近、この酸欠人間が急増していると言われています。
タダ同然だった水に、お金を払って良い水を求めるようになってから久しいですが、最近は空気にもお金を払う時代がやってきました。それはより多くの"酸素"を求めて酸素バーなどで空気を買って吸っているのです。
では、人間のカラダにとって酸素とはどういった役割があるのでしょうか?そして酸素不足の原因と対策は何があるのでしょうか?
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◆酸素の役割と酸欠人間
こうして、体内の酸素濃度は97%以上に保たれているのが理想的な数字です。しかし、これが95%以下の人が急増、これを酸欠人間と呼んでいます。たった2%ですが、体内の酸素濃度を2%下げようと思えば、1分間完全に呼吸を止めた状態と同じになります。たかが2%、されど2%。この2%が健康にとって非常に大きな「差」を生んでいるのです。
では、その「差」にはどんなものがあるのでしょうか?
◆酸欠人間に起こる魔の手
体内にはリバーゼという脂肪燃焼酵素があります。リバーゼは、体内に溜まっている体脂肪を分解して血液中に送り込む働きをしています。さらに分解した脂肪をきちんと燃焼しきる働きまでもしてくれます。つまり、リパーゼは脂肪燃焼に欠かせない酵素というわけです。
このリパーゼは、酸素によって活性化します。しかし、酸欠人間は体内の酸素が足りないために、リパーゼが活発に働いてくれません。その結果、脂肪を分解することができなくなり、さらに燃焼することもできず、燃え残った脂肪は再び脂肪の塊へと戻ってしまうのです。
酸素濃度が1%高い状態で1ヶ月過ごすことは、ウォーキングを30分するのと同じ脂肪燃焼効果があると言われています。つまりは、酸素濃度が低ければ低いほど、脂肪の燃焼率が悪く、いくら運動してもなかなか痩せられない体質になっているのです。
▼ 酸欠人間は脳の働きも低下する
彼女のくしゃみ
体内の酸素濃度が低いということは、脳に送られる血液中の酸素濃度も低いということです。さらには、脳に送られる血液量自体も減ってしまいます。つまり、脳もまた酸欠状態を引き起こしているのです。
脳細胞が酸欠になると、当然、脳の動きも鈍くなります。何となく「脳に酸素がまわっていない」という感覚、わかりますよね?急な運動をしてゼイゼイ言って意識がもうろうとしているのと同じ状態です。脳も酸欠を起こしてもうろうとしているのです。いつも眠い、疲れやすい、集中力や記憶力がない、物忘れがひどい…という人は脳が酸欠状態になっている可能性が高いのです。
これは脳細胞の中でも記憶をつかさどる「海馬」が酸素不足によって活動が鈍くなっているためです。酸素量が増えると血液量も血液中の酸素濃度も増えるため、海馬は活性化します。海馬が活性化することで、記憶力や集中力もアップし、脳全体が活発に働くようになるのです。
▼酸欠人間は疲れやすい
体内の酸素濃度が低下すると 、人間の防衛本能は働いて、不足分の酸素を補おうと頑張ります。酸素不足が著しいと、より一層、無理をして酸素供給をしようとします。その結果、頑張りすぎた筋肉や各機能はエネルギー不足となり、疲れ果ててしまいます。さらに、酸素が不足することで、乳酸などの疲労物質もたまりやすくなります。
つまり、酸欠人間はすぐに疲れやすいのです。
無駄なエネルギーを使って全身が疲れ果てる上に、疲労物質が溜まる、そして疲労回復をすることもできない…という悪循環が繰り返されるハメになるのです。
▼酸欠人間は目も悪い
酸素の量が減ると、体内の細胞の動きも鈍くなります。目の筋肉の細胞も同じです。目の細胞の動きが鈍くなると、筋肉の伸縮が悪くなり、ピントの調整ができなくなってしまいます。その結果、視力が落ちてしまうのです。
ある実験では、体内の酸素の量を増やしたら、約7割の人の視力が回復したという例もあります。酸欠は視力にも、大きな影響を与えているんですね。疲れ目だ、と思っていても、それは単に酸欠を起こしているせいかもしれません。
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◆酸欠の原因と対策
しかし、空気中の酸素濃度は誰に対しても同じです。空気が綺麗な田舎と排気ガスいっぱいの都会でも、空気中の酸素濃度は同じなんです。
では、どうしてこのような違いができてしまうのでしょうか。
▼ 原因1:ヘモグロビン不足
酸欠体質の人と、そうでない人の血液を調べてみると、赤血球に違いがあります。酸素量が足りている人の赤血球はきれいな丸い形をしていますが、酸欠体質の人のは、形がいびつだったり、崩れてしまっていたりするのです。形が崩れる原因は、赤血球を形成するヘモグロビン不足。
ヘモグロビンは、全身の細胞へ酸素を運ぶ役割があります。そのヘモグロビンが不足すると、酸素とヘモグロビンがくっつかなくなり、その結果、酸素を全身に運ぶことができなくなります。その結果、体内に取り込む酸素の量が減り、酸欠人間になってしまうのです。
では、ヘモグロビン不足を補う方法はあるのでしょうか。
▼ 対策1:ヘモグロビンを補う方法
ヘモグロビンの原材料は、鉄分。つまり、ヘモグロビン不足の原因は鉄分不足です。
ということは、鉄分を補給すれば、ヘモグロビンの数も増えるはずです。しかし、ここで注意しなければならないのは、普通の鉄分は、ヘモグロビンになりにくいということ!本当に必要な鉄分は、「ヘム鉄」という成分なのです。ヘム鉄とは動物性の食品に含まれる鉄分で体内への吸収率が非常に良いことで最近注目されています。サプリメントなどにも多く配合されていますが、自然界の食品ではレバー、しじみ、あさりなどの動物性の食品に豊富に含まれています。
通常、成人男性であれば、ヘム鉄を10〜15mg/日摂取すると良いといわれています。しかし、赤血球の形を正常に戻すためには、1日にレバー100g、あさり約21コ、しじみ約80コを食べなければなりません。それは通常の約3倍の量です。そんな量を毎日食べ続けるのは、当然不可能。
そこでオススメしたいのが、サプリメント。商品によって異なりますが、だいたい1日2〜3粒でヘム鉄不足をカバーすることができます。ただし、鉄分の過剰摂取は内臓に負担をかけるので、摂取量には十分注意してくださいね。
▼ 原因2:肺の働きの違い
酸素濃度が正常な人は、肺が大きく上下しているのに、酸欠人間は、肺の上部しか使っておらず、下の方の肺胞がふくらんでいません。
通常は横隔膜を使って深く息を吸うと、肺を構成している全ての肺胞に空気が行き渡り、しっかりと肺がふくらむのですが、酸欠人間は、それができていません。加えて使っていない肺胞は、機能が衰え、だんだんふくらみにくくなってしまいます。そのため、せっかく酸素を吸っても、酸素をはき出す結果になり、酸欠人間に陥ってしまいます。特に運動不足の現代人は呼吸が浅くなりがちです。
では、肺全体を使って酸素を取り込むための対策法はあるのでしょうか?
▼ 対策2:深い呼吸をするためには散歩!
問題は呼吸が浅いこと。逆に言えば深い呼吸を続けていれば、肺胞の機能は回復します。深い呼吸、つまり深呼吸です。1日に数回でも意識的に深呼吸をする習慣をまず身につけましょう。これだけでも毎日継続していけば、ずいぶんと改善されるものです。
さらに深刻な酸欠人間にオススメの方法は「散歩」。ウォーキングよりも散歩がいいのです。お手軽でしょう?
実は、ジョギング、ウォーキング、散歩を比べてみると、自分のペースでダラダラ散歩をしていている時が、呼吸が最も深く、肺に空気がたくさん取り込まれているのです。酸欠人間を改善するには、ブラブラとリラックスしながら散歩するのが一番です。
ちょっと時間のあるときに、ブラブラ散歩するだけで、酸欠体質は改善され、運動不足もちょっとは改善され、脂肪の減りにくい体ともサヨナラできる。考えごとをしながらでも、毎日少しずつ歩いてみれば、頭もさえるし、たくさんのメリットがあることでしょう!
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